メール受信の「POP」と「IMAP」の違いをご存じですか?

パソコンやスマートフォンにメールを設定するとき、受信方式には主に「POP」と「IMAP」の2種類があります。それぞれの大きな違いは、メールを保存する場所と、複数端末での同期方法です。

マイベストプロのコラムにも記載しましたが、せっかくなのでこちらのサイトにも同じ内容を掲載させていただきます。

https://mbp-japan.com/aomori/ipconfig/column/5229604

POPとは

POPは、メールサーバーに届いたメールを、パソコンなどの端末へダウンロードして保存する方式です。基本的には、1台のパソコンを中心にメールを管理する場合に向いています。

IMAPとは

IMAPは、メールをサーバー上に保存したまま、パソコンやスマートフォンなどから閲覧する方式です。複数の端末で同じメールを利用する場合に適しています。例えば、IMAPではパソコンでメールを既読にすると、スマートフォンでも既読になります。削除、フォルダー移動、送信済みメールなどの状態も、基本的に各端末へ反映されます。現在は、一人で複数の端末を使うことが多いため、一般的にはIMAPが便利だとされています。

IMAPはメールの削除に注意

IMAPは複数端末で同じ状態を確認できるため、大変便利です。しかし、その「同期」が注意点にもなります。例えば、スマートフォンでメールを削除すると、サーバー上でも削除処理が行われ、パソコンなどほかの端末からも消えてしまいます。通常は一度ゴミ箱へ移動するため、一定期間内であれば元に戻せます。しかし、ゴミ箱を空にした場合や保存期間を過ぎた場合は、完全に削除される可能性があります。大切なメールを扱う場合は、ゴミ箱をすぐに空にしない設定にするなど、削除方法に注意が必要です。

メールをためすぎると問題が起こることも

IMAPでメールを長期間削除せずに使用すると、サーバー上に大量のメールが蓄積されます。その状態で新しいパソコンやスマートフォンにメールを設定すると、すべてのメールを同期するため、初回の受信がなかなか終わらないことがあります。また、メールサーバーの容量が上限に達すると、新しいメールを受信できなくなったり、送受信に不具合が発生したりすることもあります。そのため、IMAPを利用する場合は、メールサーバーの使用容量を定期的に確認し、不要なメールや大きな添付ファイルを整理することが大切です。

私は昔ながらのPOPが好みです

最近はIMAPが主流ですが、私は個人的には昔から使われているPOPのほうが好きです。理由の一つは、パソコン内にメールデータを保存して管理しやすいことです。Outlook(classic)でPOPを利用している場合、メールデータは一般的に「PSTファイル」として保存されます。よくある保存場所は、次のフォルダーです。

C:\Users\ユーザー名\Documents\Outlook ファイル\

このフォルダー内にある「xxxxx.pst」というファイルが、メールやフォルダーなどを保存したOutlookデータファイルです。Outlookを終了した状態でPSTファイルを外付けHDDなどへコピーしておけば、バックアップとして利用できます。必要になった場合は、OutlookからPSTファイルを開いたり、インポートしたりできます。ただし、保存場所はOutlookの設定によって異なることがあります。

IMAPで使われるOSTファイルとは

Outlook(classic)でIMAPを利用している場合は、一般的に次のフォルダーへ「OSTファイル」が作成されます。

C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Outlook\

AppDataは通常、非表示になっているフォルダーです。この中にある「xxxxx.ost」が、サーバー上のメールをパソコンへ同期したデータです。ただし、OSTファイルはPSTファイルとは性質が異なります。OSTは、メールサーバー上のデータをパソコンで閲覧するための同期用キャッシュです。そのため、OSTファイルをコピーしておいても、Outlookのアカウントを再設定した際に、そのファイルから簡単にメールを復元できるとは限りません。IMAPのメールを確実にバックアップしたい場合は、Outlookが正常に動作しているうちに、メールをPSTファイルへエクスポートしておくことをおすすめします。

Outlookのプロファイル再構築で苦労した事例

先日、BIGLOBEメールのパスワード強制リセットが行われたお客様から、Outlook(classic)でメールを正しく送受信できないというご相談がありました。変更後のパスワードを入力しても改善しなかったため、Outlookのプロファイルを再構築することになりました。作業前に念のためOSTファイルをバックアップしましたが、新しいプロファイルでメールアカウントを再設定しても、バックアップしたOSTファイルから直接メールをインポートすることができませんでした。

最終的には「Advik Outlook OST Converter」という変換ソフトを使用してデータを取り出すことができましたが、変換作業にはかなりの時間がかかりました。このような経験からも、データを自分で管理するという点では、私はやはりPOPのほうが扱いやすいと感じています。

実は、私はOutlookを使っていません

ここまでPOPとIMAPについて説明しましたが、実は私は普段、Outlookなどのメールソフトを使っていません。会社の独自ドメイン宛てに届いたメールをGmailへ転送し、すべてGmail上で確認しています。Gmailには複数の送信元アドレスを設定できるため、会社宛てに届いたメールには、会社の独自ドメインのメールアドレスを使って返信しています。

Gmailは迷惑メールのフィルターも優秀で、パソコンやスマートフォンなど、どの端末からログインしてもほぼ同じ環境で利用できます。私は10年以上、この方法で会社のメールを管理しています。

まとめ

POPとIMAPには、それぞれメリットと注意点があります。

  • 1台のパソコンを中心に管理し、メールデータを手元に保存したい場合はPOP
  • パソコンやスマートフォンなど、複数端末で同じメールを確認したい場合はIMAP
  • IMAPを使う場合は、誤削除とサーバー容量に注意する
  • Outlook(classic)のIMAPデータは、定期的にPSTファイルへ書き出しておく

「IMAPだから安全」「サーバー上にあるからバックアップは不要」とは限りません。どちらの方式を選ぶ場合でも、大切なメールは定期的にバックアップし、万が一に備えておくことが重要です。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!